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Daichi Mochihashi (持橋大地) daichi <at> ism.ac.jp | by hns, version 2.10-pl1. |
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javascript:document.body.innerHTML=document.body.innerHTML.replace(/[\u3040-\u309f]+/g,'').replace(/[\u30a0-\u30ff]+/g,'');focus();
この方法で, 現在見ているWebページを動的に変更できるのは自然言語処理的にはとても
興味深いのですが, ただし, ブックマークレットでは最大長にも制限があり, 簡単な
処理しか書けないという欠点があります。
nitamogyはもう少し複雑なので, 何とかならないかと思っていたところ, 少し調べると,
次のように書くと, ブックマークレットから外部のjavascriptのソースを読んで実行することができることを知りました。
(ソース)
javascript:(function(){var%20url='http://xxxx/yy.js';var%20d=document;var%20e=d.createElement('script');e.src=url;d.getElementsByTagName('head')[0].appendChild(e);})();http://xxxx/yy.js のところに, 任意のJavascriptを置いて使います。 これは, <script src="..">をhead要素にオンラインで挿入したことに相当しています。 こうすれば, 後は document.innerHTML を変更するJavascriptのソースを書けば, Webページを動的に変更する複雑なjavascriptを実現できます。 人工知能学会の査読でもらった5千円の図書券を有効活用して「Javascript 第6版」を 買ったので, 後は書くだけです。
というわけで, NitamogyをJavascript化してみました。 下のURLを今見ているWebページのアドレスバーに入力してリターンキーを押すと, テキストが微妙に変わります。
javascript:(function(){var%20url='http://chasen.org/~daiti-m/etc/nitamogy.js';var%20d=document;var%20e=d.createElement('script');e.src=url;d.getElementsByTagName('head')[0].appendChild(e);})();Javascriptで表面を変えているので, 文字コードの問題もなく, FacebookやGmailなどの Javascriptで動的に生成されたページにも使えるのが特徴です。 このページで今すぐ試したい方は こちら 。
これで複雑な処理も現在のWebページに適用できるようになったので, *1 自然言語処理的には非常に可能性があるのではないかと感じています。 たとえば, 言葉をトピックで色分けしたり, javascriptでオンラインで形態素解析した りすることができそうです。生成もできるので, カーソルで説明や要約, 翻訳を出せる ようになるなどすると, 愉快だなと思います。
二人分のPrefaceを読んで, 1章のIntroduction(20数ページぐらい)が10章分のまとめ になっているので, 数日かけて読んでみた。 内容が凝縮されている上, 経済の専門用語に慣れていないので, 読むのに時間がかかる。 上のページで, p.10くらいまでのExcerptが読めます [PDF] 。 とても面白いのですが, 結構色々考えたことがあるので, 以下にまとめ。
経済の議論というと, すぐゲーム理論に持ち込んで, "Equilibria, equilibria, equilibria, ..."と言っているという印象があるのですが(偏見), ミクロ経済にはそれが役立つ場面があるにしても, マクロ経済はそれでは駄目だろう, というのが基本姿勢。 これまでのマクロ経済は, 集団を代表する "Representative agent" がいうのがいて, その振る舞いを記述するという方法だったらしいが, それが誤っているのは明らかで, むしろ多数の, それぞれに確率的に異なった行動を行うagentの集団の aggregate dynamics が, あるマクロ的振る舞いを示すという考えに切り替える必要があるという 主張が繰り返されていて, 僕はきわめてまともな主張だと思う。何度も強調されているのは, 個体はそれぞれ異なった生産性, 目的関数, 確率的ショック, ..などの "idiosyncrasy" を持っているが, それが集団としては統計力学的な 分布に従う, ということ。従来のように, ある空間での「点」に「最適化」の結果と して漸近的に近付く, というようなモデルではなく,
R&Dに対するReturnが, パラメータλのPoisson Processに従うとか, 面白いマクロな 話が一杯で, 専門は経済ではないにしても面白いなあ, と思う。 *3 日本語で"経済"というと, ついお金に関係したことだと思ってしまうわけですが, 読んでいてこれはまさに "Economy" のモデルなんだなあ, と思って, 非常に面白かった。
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