春日凝妝上翠楼
忽見陌頭揚柳色
一月くらいずっと論文を書いていて煮詰まってしまったので,
有休を取って, 学研奈良登美ヶ丘から終点のコスモスクエアに行って,
海を見て癒されてきました。
WTCコスモタワー
の中でお昼を食べているとFMラジオが掛かっていて,
当然
FM Cocolo
(スタジオがWTCの中にある)だと思っていたら,
FM 802
でした。おいおい..。w
行きの電車の中で, 前から読みたいと思っていた1949年のモンテカルロ法の最初の論文,
"The Monte Carlo Method" (Metropolis&Ulam 1949, JASA)
[JSTOR]
[PDF]
を読みました。
数ページの論文でほとんど式もないですが, とても面白く, なるほどと理解が深まる
論文で, かなりお薦めです。
例えば一般にグラフ上で到達確率を計算するのに
接続行列を何回も掛ける必要は必ずしもなく, モンテカルロ実験を繰り返して
実際に到達するかどうか見ればよい, というのは最近データベースの分野で流行って
いるらしいですが, 60年前の論文ですでにUlamが言っていたという。
1949年というと, 8086どころかENIACができてまだ数年というレベルだったわけで,
その時点でこれだけ先を見通していたというのはやはり凄いな, という気がします。
ウラムがフォン・ノイマンとモンテカルロ法を発見した時の話は
"Adventures of a Mathematician"(「数学のスーパースターたち」
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, 絶版)
に書かれているので, 一度本物を読んでみたい, と思っていました。