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Daichi Mochihashi (持橋大地) daichi <at> ism.ac.jp by hns, version 2.10-pl1.

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2005年03月08日(火) [n年日記]

#1 DMLA

藤田君が3/4の DMLA で僕が紹介した話について わかってない発言 をしているので, 補足。

この話は別に"ありがちな発想"ではないと思う。 そもそも単なるPLSIの応用だけなら, 少し前の話を僕が紹介するはずがない。
ここでの問題は(1)テキストモデルとリンク解析を統合する必要があること, それから (2)リンク解析でよく implicit に仮定される Gaussian の仮定が 正しくないこと, の2点で, これは僕が説明したので, ちゃんと聞いていた 参加者にはわかっているはず。
細かい所を読むと, 表面的な技術だけではなくて色々深いことが 見えてきます(これも説明した)。
DMLAに参加した人は大丈夫だと思いますが, 上の日記を見て間違った理解をする人がいるかも知れないので, 書いておきます。
言葉を尽くして色々話したのに, 一気にわかってない理解でまとめられると, はぁ, という気になってしまう。


2005年03月09日(水) [n年日記]

#1 -

わかってくれたならよかった。
さて, 鹿野先生から一応OKも出たことなので, 書こうと思っていた本の紹介 でもしようかなと。

「数学受験術指南」, 森毅著, 中公新書.
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4121006070/
自然言語処理を真面目にやればやるほど, 数学とのつき合い方が重要になるわけ だけれど, その時にとても参考になる本だと思う。
受験と書いてあるけれども, 僕はこういう本は自分が受験生の時には読んで いなかった。 実は内容は数学についてのかなり本質的な話で, 全く研究についても置き換えることができる。 というか, ずっと置き換えながら読んでいた。
国際会議に論文を出すというのも, わかりやすく論理的に書くとか, いくら一生懸命書いても落ちるかもしれないとか, という意味では試験とかなり 似たところがあると思う。
それ以外にも色々書いてあって, 森毅氏の考えにはなるほどと思うところがあって 非常にいい本だと思うので, お薦め。

「超勉強法」, 野口悠紀雄著, 講談社.
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062076012/
押熊で前に100円(!)で買った本だけれど, 結構いい本で, 最近読み終わった。
この本はタイトルが悪くて, 内容は「超学習法」と言った方が近い。 野口氏も中で, 「学習」と「勉強」のどちらにするか迷った, と書いているのだけど, タイトルとして目立つので後者にしたのだと思う。
合理的な切り口で, 学習の方法のノウハウが語られている。 野口氏は工学部なので, 古文や漢文はいらないとか, 理系的な偏りが 見られるが *1 , その合理性がむしろ, (上の本にも共通するが)わけのわからない精神主義みたいな 日本の教育ではない特色を持っているのだと思う。

念のため書いておくと, 僕はいつもこういう本ばかり読んでいるわけでは ありません。 最近手に入れた本は「アンドレ・ヴェイユ自伝」(シュプリンガー・フェラーク東京, 1994, 絶版) とかだけれど, ここに書いても意味ないので..。


*1: 本題には関係ないが, ちょっと補足。 野口氏は古文や漢文は教養として読んでいれば充分だと主張しているが, それは表面的な理解だと思う。
簡単に言うと, 古文の意味は「ひらがな」に対する, 漢文の意味は「漢字」に対する 感性を磨くということで, それは単に名作を記憶したり鑑賞することでは磨けず, intensive に問題を解いて考えるということはそのためのよい訓練になると考える。
野口氏は一橋なので古文や漢文は確かにいらないかも知れないと思うのだけど, 文学部ならば古文や漢文を課すことは日本語に対する感覚を磨く上で必須 だと思う。社会科学系ならば, 社会の3科目目か2科目目を古文・漢文に振り換え られる, などするといいのではないか。

2005年03月25日(金) [n年日記]

#1 卒業

というわけで, 無事に博士(理学)の学位をいただきました。
これでとりあえずアカデミアに残れるという意味で, 学部の時に理研とか 気候システム研究センター, 海洋研 の研究船に 行ったりした経験が無駄にならずにすんで, 本当によかった。

今年の情報の総代はやはりというか, NAMの中島さんで, 答辞は 「これからもNAISTが, できの良い学生の単なる就職予備校となることなく, 異分野出身の学生を柔軟に受け入れ, 違った発想を生かしていける 柔軟な大学であってほしい」というようなものだったのだけど, 中島さんが医学部出身のお医者さんだということは出席者全員が知っているわけ ではないと思うので, 言った方が, イメージが具体的にわかって良かったのでは ないかなぁ, と思ったのだった。


2005年03月26日() [n年日記]

#1 "Estimating Dirichlet"

工藤君が 紹介 しているんでびっくり。
Dirichlet Mixture (DM) とか, 当然僕のD論もこれに依存しまくりです。
2003年の5月頃に初めてこれを知って読んだときは, こんな難しいのわかるか, ボケー!!! と思ったもんですが, 頑張るとわかるようになったのが不思議。

で, 実は, Minka のこれは特に Appendix のところの bound の proof に めちゃくちゃ省略があって, 書いてない Taylor 展開を自分で補ったりする のは結構大変です。(いや, 簡単にわかる人もいるかも知れないんですが, 少なくとも僕にとっては。) 何でこうなるの? という人がいたら, 僕がわかる範囲で お教えしますので, ご連絡下さい。
省略を全部補うのに, 前に結構数日とか1週間くらい 悩みました。(italkの皆様, ありがとうございます。)


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