mots quotidiens.
Daichi Mochihashi (持橋大地) daichi <at> ism.ac.jp by hns, version 2.10-pl1.

先月 2009年12月 来月
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

2009年12月09日(水) [n年日記]

#1 言語処理学辞典

共立出版から, 言語処理学辞典 の謹呈本が届きました。 僕は2.1中項目「言語モデル」の担当だったので, 配布されたようです。 普通に買うと35000円だそうなので, 役得というか, 個人で買うというよりは図書館に置いて借り出して読む, ようなものなのかも知れません。
他の章は当然初めて見るので, なるほどなあ, という感じです。

最初に長尾真先生が19ページにわたって書かれている"言語処理の歴史"が, 「自然言語処理これまでのあらすじ」のような感じになっていて興味深く, これが一番の必読かも知れません。 実際に言語処理と共に歩んでこられた長尾先生が10年毎に時代を 分けて書かれていて, 説得力があります。MT Summit が日本発祥だったとか僕は知りま せんでした..。
こう見ると, 自然言語処理は確実に進歩していて *1 , 最後の方に書かれているように, ようやく 言語学が客観的な科学になりつつある, というのにはかなり同意です。
その次の中川先生の"言語処理: 古代から現代へ"も短いですが面白く, 読む価値が高いと思いました。思い切りAnti-Chomsky的に書いてあって, 個人的には 大いに賛成しますが, 時代は変わったなというか。;

ちなみに, 2.1「言語モデル」では森先生&倉田さん(IBM)にnグラムについて詳しく 解説していただいた他, nグラム以外の部分にもヒントが色々散りばめられているので, 興味のある方は眺めていただければ幸いです。


*1: 長尾先生はフレーズベースSMTまで 最近の進歩として書かれていますが, 現在は文法に基づく翻訳が主流になりつつある ので, それは重要な進歩だと思います。

1 days displayed.
タイトル一覧
カテゴリ分類
 なかのひと
Powered by hns-2.10-pl1, HyperNikkiSystem Project