少し前に
stats ML
に流れましたが, 来週の8/21(火)に行われる,
松井さん
主催の
統計数理研究所のワークショップ
で話すことになりました。
僕の話は先日の無限マルコフモデル(=可変長n-gram)をもう少し丁寧に,
一般的に話すという感じです。それより, 上田さんのノンパラメトリックベイズの
チュートリアルや,
SMC本
で有名な Arnaud Doucet 氏のTalkもあったりして
誰でも無料で参加できるようなので, 興味のある方はどうぞお越しください。
SVM 2007
お疲れ様でした。というか, 上品に終わりすぎという気が..。(w
今回印象的だったのは, 僕はこの研究室に5年もいたはずなのに, 研究のセンスが
もう全然違うなあ, ということ。
(ウィーナー過程の話をしている時点でもう全然違うわけですが..(笑))
途中, パージングの話で Shift-Reduce 法の使い方について松本先生がコメントして
長々と議論になるということがありましたが
(去年も同じようなことがあった),
こういうのは僕のセンスではないなあ, と聞いていて思ってしまった。
*1
何が違うのかというと, 少し考えてみましたが, やはり理学と工学のセンスの違い
のような気がする。
*2
松本研のメインはやはり工学で, SVMのようなある種の artifact を持ってきて
色々と工夫すると言語データがうまく処理できる, というのに喜びを見出すの
だろうなあ, と思う。
一方, 僕はできるだけ自然で, 無理のない仮定や道具を
使って言語をモデル化したい, と思っているので, その辺りのセンスが全然違う
ように思う。
僕にとっては, もしある言語現象をウィーナー過程の言葉で記述することができたら,
それほど嬉しいことはないのですが, そういう風に色々な角度から光を当てて
言語を理解することに喜びを見出すというのはこちらの見方なのであって,
*3
上のような工学的な立場から見ると, そんなことを言われてもそもそも知らない
というか, それで性能がどう上がるの, みたいに思う可能性もあるのではないか, と。
もちろん, 松本研はメインだけでなく, 色々な立場の人が共存しているのが
よい所なので(メインの方が成功しやすい, という気はしますが),
これは個人的な感想なのですが。
*1: 念のため, D山さんの発表は面白かったです。
*2: こういう区別を否定する人もいますが, 現実には工学よりの理学や
理学よりの工学がある (というか, 良い研究は往々にして両方の要素を持っている)とは
いえ, だからと言ってその二者の区別がないということにはならないと
僕は思っています。
*3: 無意識ですが,
学部教育
の影響も結構あるかも知れない。