mots quotidiens.
Daichi Mochihashi (持橋大地) daichi <at> ism.ac.jp by hns, version 2.10-pl1.

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2011年03月07日(月) [n年日記]

#1 NLP2011

言語処理学会2011 の原稿「条件付確率場とベイズ階層言語モデルの統合による 半教師あり形態素解析」の原稿を置いておきました。 [PDF]
例によって?公式版は重要な図が入っていなかったりするので, ご興味のある方は 上をお取り下さい。

僕の発表は3/10の B-5 です。
このセッションでは, タイトルが地味なので一見わかりにくいと思いますが, CS研の新人の進藤君の「ベイズ学習による木接合文法獲得」が新しい本質的な研究で, かなりお薦めです。
木接合文法(Tree-Adjoining Grammar)は, 構文木に割り込み(言語学で言う変形操作 みたいなもの)を許すような, TSG(木代入文法)の拡張ですが *1 , 進藤君の話はこれを確率的にした確率的木接合文法の構文フラグメントを Pitman-Yor過程に従って生成されるとした上で, あらゆる接合の可能性を動的計画法で 考えて学習する, という新しい話です。

他にCS研からは, 目黒さんの B4-1 「POMDPを用いた聞き役対話システムの対話制御」 が内部のTalkを聞いたところ, 非常に筋のよい, 良い話だと思いました。 初日に強化学習のチュートリアルがあったはずなので, 関係も深いと思います。


*1: 確率的でない Tree-Adjoining Grammar については, 言語処理学事典 の2.3.3に解説があります。

2011年03月13日() [n年日記]

#1 NLP2011終了

 ホテル日航豊橋の部屋(24F)からの朝の風景.

東北や関東は大変なことになっているようですが..。
Twitterを見る限り知り合いは無事のようでしたが, 水戸にいる方が電気等が全部止まっているらしく, 心配しています。

言語処理学会2011が終わって, 京都に帰ってきました。
発表資料を 置いておきました ので, ご興味のある方はどうぞ。

初日は準備していて飛ばしてしまいましたが, 2日目は言語学のセッションで 荒牧さんの話(「微少時間における..」)がとても興味深い発表でした。 結果だけでなく, 調べ方も非常に良いなぁと。
3日目の午前は翻訳のセッションに出た後, 自分のセッションは B5 で, このセッションはかなり「ガチ」だったような気が します。 真面目な人が多かったので, ネタを仕込んで行ったのが微妙にやりにくかったり。w

会場では色々な方と話すことができ, 同期の松田君や高岡君(ジャストシステム)も元気そうで幸いでした。

会の途中, 鶴岡さん&風間さんと話していたら, 宮尾さん, 渡辺さん, 鈴木さんが 集まってきて, 日本のNLPの中御所(?)大集合というか, 若い人は近づけないな(笑) とか思ったり。その時のお話は非常に面白かったです。
全体的に, Twitterのセッションに関する皆さんの感想に表れていたように, Web関連の表層的な話が言語処理として盛り上がっている一方で, アカデミックな人は もう少し深い所を考えているという印象があり, それは前者の方にはあまり伝わって いないかも知れない, という感想を持ちました。
もちろん, 自然言語処理が盛り上がっているのは非常にいいことだと思います。


*1: この話を通じて, 教師あり学習や半教師あり学習について実際に知る, というのが 目的の一つでした。

2011年03月19日() [n年日記]

#1 高船探訪


大きな地図で見る

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京阪奈にいられるのがもう2週間を切ったということに, 全然実感が湧いていないわけですが..。
今行かないと行く機会がないかもということで, 愛車のBianchiに乗って, 前から気になっていた高船集落に行ってきました。

高船集落は, 光台の一番奥から山に入ったところにある東畑集落 *1 を抜けた峠にある東畑鳥谷の溜池から, 北に向けて京田辺に降りる途中で 分かれてさらに山道を行ったところにある, どんだけ秘境なんだよ!という場所で, ほとんどありとあらゆる交通から離れた場所に ある, とんでもない場所です。
一応, 以前はごく少数のバスが京田辺方面から来ていたようですが, 東畑へもバスがなくなったので, 今もあるかは不明です。 NAISTや光台の研究所群, 自分の家から行ける場所にあるので, 一体どういう所なのか, 行ってみたいと前から思っていました。 (地理に興味がある, ということが前提にあります。)

東畑への急坂を登り, さらに山道を登って行くと, 下の写真にあるように, 本当の「集落」が。
この掲示板に書かれているのはフルネームの家で, 全体でも30戸程度の集落で, 凄いなあ..と感動。落武者集落?という感じです。 というか変なインテリ風のお兄さん(?)が緑のビアンキに乗って掲示板を見てるとか 場違いすぎだろJK..と思いながら, 集落の東側の高山町に続く道へ。 凄い急坂を登り, 集落には必ずある神社を後にすると, 後は高山町への下り坂で, ひたすら下りると黒添池への途中にある「高船口」のバス停に出ます。
この「高船口」も, バスで富雄駅から傍示(ほじ)行きのバスで 520円 (!)というとんでもない交通です。
富雄駅は難波<->奈良にある近鉄の駅なのに, その途中にここまでの場所があるとは 関西は凄いなと。

高船集落の案内板。高船口に抜けたところ。

高船口からは修士の頃に黒添池に来た時と同じく, 南にまっすぐ下るだけで, ほどなく懐かしの高山郵便局へ。後は自宅までは, いつもの道です。
せっかくなので, 北大和5丁目を回って帰りました。 光台には楽しい記憶しかありませんが, NAISTの近辺には辛かったことも含め, 思い出が染み込んでいるので, 何というか,「つひにゆく」 *2 という思いを持ちます。


*1: NAISTから車で光台に来る時にはここを通りますが, あまりに凄い田舎なので 驚きます。
*2: 「つひにゆく道とはかねて聞きしかど きのうけふとは思はざりしを」 在原業平.

2011年03月24日(木) [n年日記]

#1 Final Talk

この日は私のNTTでのファイナルトークと送別会でした。

普通, 送別会では女性陣からお花が贈られますが, 今回は上田さんから, 直々にお花を 手渡していただきました。
2次会で行った奈良のカラオケで, 最後に上田さんと部長の中岩さんと3人で, 送別の歌を歌っていただいたり。

帰る時に通った近鉄奈良駅の行基像の所は, 1998年にNAISTに来るために夜行バスで 朝早く, 初めて降り立った場所で(当時は松本先生以外知り合いは0), その同じ場所で, これほど多くの方に祝福されて見送っていただけるとは, 深い感謝とともに, 感慨深いです。


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