mots quotidiens.
Daichi Mochihashi (持橋大地) daichi <at> ism.ac.jp by hns, version 2.10-pl1.

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2007年12月13日(木) [n年日記]

#1 帰国

月曜日の夜にNIPSから帰ってきました。
発表は壇に上がるまでは久しぶりに動悸が激しかったのですが, 上がってしまえば 後はできるだけ伝わるように話すだけなので, 普通に喋れたと思います。 もし質問が聞き取れなかったりしたらと戦々恐々としていたのですが, 結局英語を喋りまくったのに時間を2分押して22分も話してしまい, 最後にFuture Workを言おうとした所で司会の Fei Sha に止められるという事態が 起きたので(w, 質問はなしということになって幸いでした。
発表で使ったスライドとポスターのPDFは, 論文のページ に上げておきました。

会議の期間中は喋る内容を考えるので一杯で, あまりセッションを見る余裕が なかったのですが, 帰りの飛行機も含めて論文のAbstractをチェックしていたら, 今回は一言では言えないくらい, 非常に進歩のある論文が集まっているような 気がします。チェックした論文が山のようにあり, これから少しずつ読まないと いけないので大変そうです。
個人的には, Tishby 先生がポスターに来てくれて, 握手できたのが非常に嬉しかった です。

会期中はいい悪いは別にして, 日本人の参加者(10人以上いたと思います)と 一緒にいることが多く, 田中利幸先生や栗原君, それからもちろん同室の大羽さん をはじめ, 普段話せない方と色々な話をして, それがとにかく非常に 有意義でした。
NIPSの参加者はみなさん異様に賢いので, 凄いなあというか, これが当たり前と思ってはいけないというか。

NIPSは毎回同じホテル(Hyatt Vancouver)で開催され, 参加者の大多数は 同じホテルに泊まっているので, お昼や夕方にエレベーターが毎回大混雑で 全く来ないのですが, 今年は誰かがエレベーターの場所に "NIPS Elevator Process" なる論文を張っていました。

画像は同行の大羽さんによるものです。(クリックで拡大)
"We hope that (1) is sufficiently complex to get this paper accepted to NIPS." などなど, ネタ満載です。(笑)

#2 音楽情報処理

ワークショップでは "Music, Brain and Cognition" に参加して話を聞き, 部屋で音楽情報処理の国際会議であるISMIR *1 の論文を読んだり。 ISMIR 2007 ではMIRのためのMATLAB Toolboxである MIRToolbox 1.0 [Link] が発表されているらしく [論文] [ポスター] , WAVファイルから音楽を表現する色々な情報を抽出できて, 非常に面白そうです。 *2
ちなみに帰った後, CS研で 平田さん に色々とお話を伺うことができました。
*1: International Conference (もとはSymposium) on Music Information Retrieval. もとは音楽情報検索の会議のようですが, IRは結局モデル化の問題に落ちるので, 今は情報検索だけでなく, 音楽全体のモデルや処理を含んだ広範囲の会議になって いるようです。
*2: もちろん本気で研究する場合は, 全て自前でコーディングしないといけない のだと思います。

2007年12月17日(月) [n年日記]

#1 TeX4PPT

今回, ポスターの数式はTeXで書いてみました。 何人かに 話してみたところ, 好評のようだったので, ちょっと紹介。
PowerPointでTeXの数式を使うのは TeXPoint が有名で, これは 検索すると, 有償になる前の無償版が見つかったりするようです。
最近では, TeXClip というサイトで同様の機能をどこでも使える模様です。

ただ, TeXPoint や TeXClip は画像になるため, 拡大に弱いという欠点があります。 PSから画像を生成するTeXPointやTeXClipに比べて, 今回使った TeX4PPT は直接 dvi から TrueType の数式を生成してくれ, PowerPointネイティブのオブジェクトになるため, 背景透過や拡大に強いという特徴があります。

事前に LaTeX をインストールしておく必要があり, 上の配布サイトではMiKTeXを 使っているそうですが, 普通に角藤版のW32 LaTeXを入れた後, Program Files\TeX4PPT の下にある TeX4PPT.sty を C:\usr\local\share\texmf\tex\latex\misc\ の下あたり にコピーして, 問題なく使うことができました。 Powerpoint のテキストボックスに普通に "\[ \int f(x)dx = ..\]" のように 書いて, テキストを選択して右クリックで "TeXify" を選べば, さくっと綺麗な数式 になります。
なお, コンパイルされた数式をダブルクリックするとTeXのテキストを修正する ことができますが, この際に 使われるフォントはデフォルトでは courier 10pt で, これが大きすぎたり小さすぎ たりする場合は, メニューの"TeX4PPT"から設定を変更できるようです。


2007年12月29日() [n年日記]

#1 J

VPYLMの話は急いでいたので(ATR名義の内に出さないといけなかったので) 情報処理学会論文誌の方に出したのですが, 2007/12月号に載るはずなのに届かないな, と思っていたら, IPSJ電子図書館の方に もう載っている のを発見。
くしくも 岩田君 の論文の隣です。 内容がかなり専門的なので第1カテゴリを自然言語処理でなく, 確率モデルか何か にして出したので, 「知識処理」のカテゴリに入った模様。
誰が査読するんだろう..と思っていたのですが, どうも一人はK先生 (言語の方では なく, 音声の方) だったと思うので, *1 まさに適任で, すごいなと感心していました。

ちなみに, NL研の方と論文誌の方では n=∞ の時にパープレキシティが最小になって いないのですが, 後で調べたところこれは閾値εの設定ミスで, εを充分小さくすると, NIPSの方の論文で直しておいたように, n=∞(無限n-gram) の時に無事にパープレキシティ最小になります。


*1: ちなみにK先生はもとNTTで, ATRにもいらした方なので, 超関係者の論文を査読されているんだなあ..と思っていました。

#2 -

某依頼を色々考えた結果, 受けることに。
他の著者の方が大御所ばかり(石井先生とか)なので躊躇していたのですが, 「汝のパンを水の上に投げよ」(コヘレトの言葉 11:1) *2 ということで, お受けすることにしました。 といっても, かなり先のことになる感じです。


*2: 別に僕はクリスチャンではないですが..。

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